リユースだから気軽にはじめられる!
おいしくて食育にもなる
親子で楽しむパンづくり

自宅で手づくりの焼きたてパンを食べたくても、「子どもがいると時間が取れないし、手間もかかって大変そう」と思う方は多いのでは? 実はパンづくりは意外と簡単なんです。ホームベーカリーや高機能オーブンといった便利な道具を使えば、初心者でも気軽にパンづくりが楽しめます。リユースで揃えれば、価格も手頃です。
今回は、子連れで参加できるパン教室を営む増田順子先生に、オーブンで焼くパン、ホームベーカリーを使ったパンのレシピのほか、のこり食材をおいしいパンに変身させる、魔法のレシピも教えていただきました。助手をつとめるのは教室に通う生徒さんのお子さん、けんじくん。親子でつくると食育にもつながります。レシピを参考に、ぜひパンづくりを楽しんでみてください。
(2018年6月22日作成)
ホームベーカリーと高機能オーブンで
簡単に焼きたてパンが楽しめる

今回は、ホームベーカリーとオーブンレンジでつくる簡単なパンレシピを教えていただきます。ホームベーカリーはセカンドストリートで見つけた「GOPAN(ゴパン)」を使っていただきましたが、使ってみていかがでしたか?
実は今回初めてホームベーカリーを使ったのですが、想像以上においしく焼けて驚きました。夜に材料をセットしておけば、何もしなくても翌朝にはパンが焼けているなんてスゴイです。材料の計量さえ間違えなければ誰でも焼けますし、こねるのも焼くのもパンケースひとつでできるので、洗いものが少なくて嬉しいですよね。

Panasonic GOPAN ¥5,900(税抜)
ホームベーカリーでパン生地だけをつくることもできますよね。
そういった使い方をしている生徒さんも多いみたいですよ。忙しいと、材料をこねて一次発酵させるまでの時間すら面倒ですから。ホームベーカリーなら材料を入れて放っておけばいいのでラクですよね。
お子さんと一緒に楽しむコツは、簡単で手間がかからないことですね。
子どもと一緒につくりたくても、後片づけが大変だし、なかなかうまくできずに時間がかかり、イライラしてしまうことも多いです。簡単なレシピや便利な道具を使い、省けるところは省いたほうが、楽しい作業だけを共有できますよね。パン生地をこねる作業や成形はねんどあそびに似ているので、子どもも夢中で楽しんでくれます。教室でも、2歳くらいからお手伝いしている子もいますよ。年長さんくらいになると、むずかしいパンの成形までできちゃいます。

一緒につくってくれたけんじくんも、6歳でしたがロールパンをくるくると器用に成形していました。「こねこねするのが全部楽しかった」と言ってくれて、かわいかったです。
焼きたてのパンもモリモリ食べていましたよね。子どもはお母さんと一緒に何かをするだけでも楽しいので、パンづくりは親子で楽しむのにピッタリです。「自分でつくった」という達成感もあって、食が細い子でもたくさん食べてくれます。

ベーシックなパンのレシピとして紹介していただいたロールパンですが、うまく焼くコツはありますか?
教室では2台のオーブンを使っているのですが、今回ロールパンを焼いたオーブンは、高温まで上げられる東芝の石窯ドームという、パンづくりに適している高機能オーブンです。数年前にリユースで購入したのですが、教室でフル稼働していてもまったく問題ありません。うまく焼くコツはやっぱり温度なので、高機能なオーブンを使えば初心者の方でも上手に焼けます。

道具選びも重要なポイントですね。
どんなパンを焼きたいかにもよりますが、バゲッドなど、ハード系のパンを焼くなら250℃以上に温度が上げられて、スチーム機能のついたものがいいと思います。油脂が少ないパンは表面を乾燥させないため、スチームが必要なんです。高機能なオーブンは350℃くらいまで温度が上げられますが、高価ですから新品で購入するのはなかなかむずかしいですよね。初心者の方は特にリユースで購入するのが賢いと思います。
【小麦食パン】(ホームベーカリーGOPANのレシピ)

材料
- 強力粉
- 260g
- 塩
- 4g
- 砂糖
- 19g
- スキムミルク
- 5g
- ショートニング(無塩バター)
- 20g
- 水
- 180ml
- ドライイースト
- 2g
つくり方
- 小麦パンケースに羽根を取り付け、水、粉類、ショートニングの順番で材料を入れる。最後に真ん中へドライイーストを入れる。
- パンケースを本体にセットする。
- 小麦パンコースの食パンメニューを選び、スタートキーを押す。
- パンが焼き上がったらすぐに取り出す。

【バターロール】

材料(10個分)
- 強力粉
- 220g
- 薄力粉
- 30g
- 塩
- 4g
- 砂糖
- 30g
- 全卵
- 25g(卵1/2個)
- スキムミルク
- 7g
- 無塩バター
- 30g
- 水
- 135ml
- ドライイースト
- 4g
(つや出し用)
- 卵
- 25g(卵1/2個)
- 水
- 少量
つくり方
- バター以外の材料をボウルに入れて混ぜ、よくこねる。
- 1の生地にバターを少量ずつ加えながら、バターが均一に混ざるようにこねる。
- 生地をひとまとまりにして丸め、ラップやぬれ布巾などをかけて60分ほど置き、一次発酵させる。
- 生地を10個に分けてそれぞれ丸め、ラップなどをかけて10分ほど休ませる。
- めん棒を使って生地を細長い涙型にのばし、太い方から細い方へ巻く。オーブンシートを敷いた天板に並べ、ラップなどをかけて50分ほど二次発酵させる。
- 生地づくりでのこった卵に水を少し混ぜた卵液を用意し、成形した生地の表面へハケで塗る。
- 210℃のオーブンへ入れて10分焼く。

のこった食材がパンに早変わり!
ムダもなくエコなリメイクパン
次に、のこった食材を使ったリメイクレシピを教えてください。
今回使ったホームベーカリーは、お米やごはんを使ったパンが焼けるので、のこりごはんを使ったパンがいいかなと。オーブンで焼くパンのレシピは、お子さんのいるご家庭ならわりとのこりがちな、青のりを使ったパンを考えました。

「GOPAN」は少し前に話題になった機種ですよね。発売当時は人気で品薄でしたが、リユースだと5,900円(税抜)で手に入るのに驚きました。構造がシンプルで基本的な機能があまり変わらないホームベーカリーこそ、リユースで買うのはオススメですよね。
今回は具材を入れ込みたいので生地だけをこねる使い方をしましたが、ホームベーカリーは初心者の方は利用しない手はないと思います。
「のこりごはんのあまから2食パン」は甘いパンと塩味のパンを1度に焼けていいですね。
甘いほうには子どもが食べきれなかったクッキーや、少し湿気てしまったビスケットを入れています。今回はシナモンクッキーを巻き込んだので、シナモンロールのような感じになりました。クッキーと一緒にバターを巻き込むので、しっとりするんです。塩味のほうにはのりを入れていますが、ハムやポテトを入れてもおいしいと思います。

「青のりカエルパン」は、お子さんが喜びそうですよね。確かに青のりは、キッチンを探すと必ず見つかる、のこりがちな食材の代表です。パンに混ぜる発想はなかったのですが、香りも良くお食事パンにピッタリです。
カエルの口は普通なら包丁で切れ目を入れますが、お子さんはキッチンばさみでチョキチョキすれば危なくないですよ。さらにこのレシピは、発酵が上手くいかなかった場合でも「ピタパン」として応用できるんです。フライパンで焼くだけなので簡単ですし、中身は肉じゃがとかきんぴら、マカロニサラダなど、のこったおかずをはさむとおいしいです。ムダもなくておトクですよ。
【のこりごはんのあまから2食パン】

材料
<A>
- 強力粉
- 250g
- のこりごはん
- 100g(子ども茶わん1杯分)
- 塩
- 4g
- 砂糖
- 15
- 牛乳
- 25g
- バター
- 15g
- ドライイースト
- 3g
<B>
- スライスチーズ
- 好みの量
- 焼きのり
- 好みの量
- クッキー
- 好みの量
- バター
- 好みの量
つくり方
- 材料Aをホームベーカリーのパンケースに入れて本体へセット。パン生地コースでこねて生地をつくる。そのまま一次発酵させる。
- 生地を2等分して、それぞれを15×30センチくらいの長方形にのばす。
- のばした生地のひとつに、材料Bのスライスチーズと焼きのりを敷き詰めて巻いていく。もうひとつには、クッキーを砕いて敷き詰めた上に、グラニュー糖とバターをのせて同じように巻く。
- 食パン用の型に入れ、二次発酵させる。
- 表面を霧吹きで湿らせてから200℃のオーブンで25分焼く。

【青のりのカエルパンとピタパン】

材料
- 強力粉
- 250g
- 塩
- 4g
- 砂糖
- 10g
- 青のり
- 5g
- サラダ油
- 10g
- 水
- 155ml
- ドライイースト
- 3g
- レーズン
- 適宜
つくり方
- 材料Aをホームベーカリーのパンケースに入れて本体へセット。パン生地コースでこねて生地をつくる。そのまま一次発酵させる。
- 生地をカエルパン用とピタパン用に2等分する。カエルパンはひとつ40gくらいのおまんじゅう型に丸め、小さな丸をふたつつくって上に乗せてカエルの目をつくる。つま楊枝でギュッと押して目にくぼみをつける。オーブンシートを敷いた天板に並べて二次発酵させる。
- ピタパン用の生地は、めん棒で丸くのばしてフライパンで片面2〜3分ずつ焼く。両面に焼き色が付いたらハサミで半分に切り、真ん中を開く。好みの具を挟む。
- 二次発酵させたカエルパンの生地は、目の部分に半分に切ったレーズンをのせ、ハサミで口の部分に切り込みを入れる。霧吹きで表面を湿らせてから、200℃のオーブンに入れて10分間焼く。


のこった食材も、少しの工夫でおいしい焼きたてパンに早変わり! 捨てずに済むのでとってもエコです。セカンドストリートなら、パンづくりの強い味方となる、ホームベーカリーや高機能オーブンレンジが手頃な価格で手に入るので、ぜひお店にも訪れてみてください。
※今回ご紹介したアイテムは1点ものなので、在庫がない場合もございます。また、取り扱いのない店舗もございますので、詳しくはお近くのセカンドストリートへお問い合わせください。
https://www.2ndstreet.jp/shop
文:山田祥子 撮影:疋田千里
INTERVIEW GUEST
-
- 増田 順子(ますだ じゅんこ)
東京都台東区のご自宅で、初級から上級向けまでレベルに合わせたメニューで本格的なパンがつくれるパン教室「J’s Yummy」を主宰。子連れでも参加できるスタイルが好評で、多くのママさんたちから支持されている。
http://j-yummy.com/
- 増田 順子(ますだ じゅんこ)